【映画】凶悪|死刑囚が余罪を告発した”実話”を映画化!

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映画・凶悪 事件映画
タイトル凶悪
おすすめ度★★★★☆
監督白石和彌
キャスト山田孝之ピエール瀧
リリー・フランキー
池脇千鶴
公開2013年9月21日
原作凶悪 -ある死刑囚の告発-
新潮45編集部編
上映時間128分
興行収入2億円

実際にあった事件、上申書殺人事件の完全映画化!

あらすじ


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東京拘置所に収監中の死刑囚須藤純次(ピエール瀧)。
暴力団組長だった須藤は、2件の殺人事件で死刑宣告され、現在は最高裁に上告中だった。そんな ”悪党” からある日、雑誌「明潮24」に手紙が届いた。記者の藤井修一(山田孝之)は、上司から須藤の話を聞いて来るよう命じられる。他の事件の取材で頭がいっぱいの藤井だったが、仕方なく須藤に会うため東京拘置所に出向いた。

凶悪犯罪者ということで身構える藤井だったが、初対面の須藤は礼儀正しく印象は悪くなかった。須藤は、自分の犯行は死刑でも仕方ないが、もっと悪いヤツが娑婆でのうのうと暮らしているという。彼の話では「警察も知らない3件の殺人事件に、自分は関与している」とのこと。そしてすべての事件は、彼がかつて「先生」と慕っていた不動産ブローカーの木村孝雄(リリー・フランキー)が首謀者で、須藤はこのことを記事にして先生を追い詰めたいと話す。

前代未聞の死刑囚の告発

上告中の死刑囚が、余罪を告発するなど前代未聞だった。これ以上の罪が発覚すれば、須藤は間違いなく死刑が確定するだろう。しかし、そうしてまで告発したい理由が須藤にはあった。

須藤は逮捕される前、舎弟の五十嵐が自分を裏切ったと思い込み、自らの手で射殺していた。だが、それは先生に嵌められていた。「五十嵐が須藤を裏切っている」という先生のを、須藤は信じてしまったのだ。
これこそが先生への”報復”にこだわる理由だった。

須藤との面会を上司に報告したところ、「不動産ブローカーとヤクザが組んだ殺人事件など、面白味がない」という理由で、記事にはしないという判断になった。しかし藤井は気になって独自の調査を始める。

告発の信憑性

調査を進めていくうちに、藤井は須藤の告発が本物であると確信を持つようになる。
須藤の告発した3件の殺人事件のうち、2件は情報が少なすぎて立証は困難に思えた。しかし、もう1件に関しては須藤の記憶も確かで、被害者の身元もはっきりしていた。

藤井はこの1件に絞り調査を続行する。
この事件の被害者は牛場悟という老人で電機設備店を営んでいた。彼には借金が5000万円ほどあり、連帯保証人になっている家族も困り果てていた。先生はこの老人に目を付ける。

「老人に多額の保険金をかけ、毎日大量の酒を飲ませて殺害する」これが筋書きだった。そのためこの老人は先生の事務所に預けられることになった。
計画通り毎晩浴びるほど酒を飲ませられた老人は、もう飲めないと言っても無理やり飲むことを強要された。日に日に体が弱っていく老人だったが、なかなか死には至らない。
しびれを切らした先生は強行手段に出る。

先生と須藤らは、いつも通り大量の酒を無理やり飲ませ、さらに老人をスタンガンでいたぶる。そして仕上げに瀕死の老人に対し、”世界最強の酒”といわれるアルコール度数96%のウォッカを彼の口に流し込んだ。

こうして老人は息絶えたのだった。

上申書の行方

藤井は、取り憑かれたように取材に没頭して行く。
彼は今や取材のためだけに生きる廃人のようだった。

そして彼はついに立証できるレベルの情報を得ることになる。藤井の情熱は上司の心も動かし、2人は作成した上申書を警察に提出した。

上申書は、 ”先生” に法の裁きを受けさせることができるのか?
警察の反応は・・・?

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助演の2人に注目

この映画は、実話を映画化したものです。
元になっているのは「上申書殺人事件」。

別件で死刑判決を受けた後藤良次死刑囚による告発で話題となった事件です。

 

映画のストーリーは、現実の話にほぼ忠実です。この事件に興味を持った人は、この映画を観るだけでも事件の詳細を知ることができるでしょう。

 

肝心の映画の出来栄えですが、主演級の3人の演技が素晴らしいです。特に”先生”役のリリー・フランキーは秀逸。この役の持つ冷酷狡猾軽薄な面を見事に表現しています。

「この演技は評価されていい」と思って調べたら、やっぱり助演賞をたくさん取ってました。彼は同時期「そして父になる」でも評価されて、真逆の役どころを演じ分けする才能を披露しています。

 

死刑囚・須藤役のピエール瀧もいい味出してます。拘置所では基本おとなしく礼儀正しいのですが、カッとなった時に見せる凄みはそのギャップもあって「この人、本当は怖い人かも」と思わせるほどです。彼の場合、実生活でも逮捕されましたが、才能がある人だけに残念です。

 

作品自体もいろいろ賞をもらっているので下記に紹介しておきます。

受賞記録

この映画は助演の2人の演技が特に評価されています。また、監督の白石和彌は新人ながら多くの賞に輝いていて、今後のさらなる活躍に期待できます。

リリー・フランキー:助演男優賞 7つ
ピエール瀧:助演男優賞 4つ
白石和彌:監督賞など 7つ

第37回日本アカデミー賞
優秀作品賞
優秀監督賞:白石和彌
優秀脚本賞:高橋泉、白石和彌
優秀助演男優賞:ピエール瀧リリー・フランキー

第35回ヨコハマ映画祭
作品賞(2013年日本映画ベストテン第1位)
森田芳光メモリアル新人監督賞:白石和彌
音楽賞:安川午朗 ※『フィギュアなあなた』『甘い鞭』『人類資金』他と合わせて
助演男優賞:リリー・フランキー ※『そして父になる』の演技と合わせて

第38回報知映画賞
監督賞:白石和彌
助演男優賞:ピエール瀧 ※『くじけないで』の演技と合わせて
助演女優賞:池脇千鶴 ※『舟を編む』『潔く柔く』の演技と合わせて

ムービープラス・アワード 2013
映画スペシャリスト大賞作品賞(邦画部門)3位
映画スペシャリスト大賞俳優賞3位:リリー・フランキー ※『そして父になる』の演技と合わせて
映画スペシャリスト大賞ベストバトル賞1位 ※『パシフィック・リム』と同票

第23回日本映画批評家大賞
助演男優賞:リリー・フランキー ※『そして父になる』の演技と合わせて
新人監督賞:白石和彌

2013年 第87回キネマ旬報ベスト・テン
日本映画ベスト・テン3位
助演男優賞:リリー・フランキー ※『そして父になる』の演技と合わせて

第68回毎日映画コンクール
男優助演賞:ピエール瀧
音楽賞:安川午朗

第5回TAMA映画賞 最優秀新進監督賞:白石和彌
新藤兼人賞2013 金賞:白石和彌
第26回日刊スポーツ映画大賞 助演男優賞:リリー・フランキー ※『そして父になる』の演技と合わせて
第28回高崎映画祭 最優秀新進女優賞:松岡依都美
第56回ブルーリボン賞 助演男優賞:ピエール瀧
第23回東京スポーツ映画大賞 助演男優賞:リリー・フランキー ※『そして父になる』の演技と合わせて

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本ページの情報は2021年12月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにて
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