【映画】葛城事件|リアルさ加減が半端ない!土浦連続殺傷事件がモチーフ

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映画・葛城事件 事件映画
タイトル葛城事件
おすすめ度★★★★☆
監督赤堀雅秋
キャスト三浦友和、南果歩、
若葉竜也、田中麗奈、
新井浩文
公開2016年06月18日
原作赤堀雅秋
上映時間120分

抑圧的な父親が支配する家族が崩壊していく過程を描いた作品。
あの土浦連続殺傷事件をモチーフに作られたオリジナルストーリー。
しかし内容は実録モノかと思うほどにリアル。「事件映画」が好きな人には必見の作品です。

あらすじ


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親から引き継いだ金物屋を営む葛城清(三浦友和)は、美しい妻・伸子(南果歩)との間に2人の息子も生まれ、念願のマイホームを建てた。思い描いた理想の家庭を作れたはずだった。

しかし彼には性格的に問題があった。傍若無人で家族には抑圧的。カッとなると手が出るような性格のせいで、家の中はいつもピリピリした空気が漂っていた。

清の自慢の長男・(新井浩文)は、幼い頃から従順でよくできた子供だった。彼は支配的な父親に育てられたせいか、対人恐怖症気味。営業職に就いていたが成績が悪く、妻も子供もある身でリストラされてしまう。

保は妻にもリストラを言い出せず、毎朝スーツを着て出勤するふりを続けていた。実際は会社の面接を受けたりしていたが、対人恐怖症のため面接はボロボロ。面接官にも呆れられる始末だった。

弟の(若葉竜也)はといえば堪え性がなく、アルバイトも長続きしないニート状態。そんな稔は父親から、ことあるごとに責められ、理不尽な思いを募らせていた。
妻の伸子にしても、夫に抑圧された暮らしの中で、いつしか自発的に行動することもしなくなっていた。伸子は自分でも気付いていなかったが、夫のことが大嫌いだった。ある日、きっかけがあってそのことをはっきり自覚してしまう。鬱積した不満が爆発するように清に思いのたけをぶつけた伸子は、稔とともに家を出て行く。

抑圧から逃れた妻と息子は・・・

誰も知らないアパートで、新しい暮らしを始めた伸子。初めて経験するパートの仕事にも生きがいを感じていた。ところが、この場所が長男・保に見つかってしまう。父親派の保は清に知らせ、彼はすぐにやってきた。

”なぜ出て行ったのか” を考えようともしない清は、怒りにまかせ稔に暴力をふるう。さらにエスカレートした清は、あろうことか包丁を向けて脅したりタオルで首を絞めようとした。この暴挙が自分に対するあてつけだとわかっている伸子は観念する。伸子は家に戻ることを約束し、元の陰鬱な暮らしが再開するのだった。

一方、保は新しい仕事のめども立たない状態が続いていた。精神的に追い込まれてしまった彼は、ある日、自ら命を絶ってしまう。

こうして、葛城家の崩壊は目に見える形で進んでいった。伸子の精神状態は不安定になり、稔はネットで包丁を購入する。
包丁の用途は・・・人を殺すためだった。

稔は包丁を隠し持って人の多い駅に出向く。そしておもむろに包丁を取り出し、群衆の中に飛び込んでいくのだった・・・。

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リアルな描写にゾッとする

この映画は、あの土浦連続殺傷事件をモチーフに作られていると思われます。
そのため、実録映画かと思うようなリアルさ。設定は違っていても根幹にあるのは土浦の事件であることは、間違いありません。

凶悪犯の父親暴君であることは、実際にかなり多いようです。葛城家に関しては、衣食住は人並みで一見普通の家庭です。そのため、外から見てもわからない形で崩壊が進んでいきます。そこが怖いところといえるでしょう。

父親は ”相手の気持ちを汲む” ということがまったくできません。家族を抑圧し、暴言を吐き、気に入らないことがあると暴力を振るいます。このような長年の傍若無人な言動に、家族は少しずつ疲弊していきます。そして最後は取り返しのつかない事態へと進展します。

稔の支援者の女性

映画には「死刑反対主義」の女性が稔の支援をしますが、この部分がもうひとつのになっています。しかし、彼女が稔に入れ込むに至った描写がほぼありません。セリフの中で少し説明があるだけなので、そこは少し違和感が残りました。

ただこの役は ”事件後の稔” を描くためには、必要不可欠な役どころです。この女性にうまく共感できれば、映画の評価はさらに上がったのではないかと感じます。

とはいえ、全体としてはよくできた映画です。
事件の凶悪さをセンセーショナルに描く作品が多い中、登場人物の ”心の描写” に重きを置いた数少ない作品です。

「凶悪事件」を扱った映画が好きな人には、必見といえるでしょう。

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みんな演技が上手い

”有名”というだけでキャストされた人がいないので、みんな演技が上手いです。

筆者が特に印象に残ったのは、事件を起こす次男役の若葉竜也。彼の持つ心の闇をうまく表現できているように感じました。次男と支援者女性の関係も、すぐに心を許すような演出にしなかった点が返ってリアルで、納得できたし好感が持てました。

 

それから三浦友和。あの伝説の歌姫・山口百恵の夫であることは有名ですね。
若い頃、飛び切りのハンサムで正統派二枚目のイメージが強かった彼が、こういう汚れ役もこなすことに感慨深さもありました。(アウトレイジなどで悪役を演じたことはあります)

 

ひとつ残念なのは、新井浩文。彼が2019年に強制性交容疑で逮捕されてしまったことで、作品自体が闇に葬り去られてしまうことがないよう祈ります。俳優として賞もたくさん取っていて、この映画でもいい味を出してたので本当に残念です。

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本ページの情報は2021年12月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにて
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