【10選】無関係を装ってインタビューに応じる殺人犯

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事件まとめ

1.星島貴徳|江東マンション神隠し殺人事件

星島貴徳|江東マンション神隠し殺人事件
事件名江東マンション神隠し殺人事件
犯人星島貴徳(当時33歳)
犯行日2008年4月18日
被害者1人死亡
判決無期懲役

女性の四肢切断に異常な興味を持つ星島貴徳(当時33歳)は、マンションの同じフロアに住む女性を力づくで無理やり自分の部屋に連れ込み、犯行におよんだ。星島は女性を監禁して「性奴隷」にしようと本気で考えていたが、警察の捜査が始まると、犯行が発覚しないように殺害してバラバラにしたのだ。

女性が神隠しのように消えたこの事件は、マスコミの恰好のネタとなった。事件翌日にはマンションに大勢の報道陣が駆けつけ、住人に対するインタビューも行われた。

星島もこのインタビューに、無関係を装い雄弁に応えている。およそ20分にわたるやり取りは、時おり笑顔をみせるなど余裕さえ感じられた。実はこの時点で、星島は遺体を完全に解体してトイレに流すなどしたあとだった。

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バラバラ殺人の系譜
星島貴徳の発言
  • 「6時過ぎぐらいに仕事から帰って来た」
  • 「叫び声とかは聞こえなかった」
  • 「(警察は)僕を疑っているのかもしれないですけど…」

2.竹井聖寿|柏市連続通り魔殺傷事件

竹井聖寿|柏市連続通り魔殺傷事件
事件名柏市連続通り魔殺傷事件
犯人竹井聖寿(当時24歳)
犯行日2014年3月3日
被害者1人死亡、1人負傷
判決無期懲役

竹井聖寿(当時24歳)は自宅アパートの近くで数人に対して通り魔的事件を起こし、1人を殺害、1人を負傷させた。動機は ”金” だったが、奪い取ったのは数千円と車。車は逃走に使ったあと乗り捨て、1.5km先のコンビニでみつかった。

竹井は事件当日の夜、現場に集まった報道陣に ”無関係の近隣住民” のふりをして2度も応えている。だが、その発言内容は1回目と2回目では正反対の内容だった。

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竹井聖寿の発言

午後8時頃の発言

  • 「救急車の音がすごかったが、外を見ずに寝た」
  • 「朝のニュースで事件を知った」

午後9時頃の発言

  • 「男の人がもみ合っていた」
  • 「牛刀のような刃物が見えた」
  • 「高笑いする声が聞こえた」
  • 「犯人は車で逃げた」

さらに2回目のインタビューでは、「スマホで犯行を録画していて、それを警察に提供した」などと、なぜか嘘までついていた。

3.今井隼人|川崎老人ホーム連続転落死事件

今井隼人|川崎老人ホーム連続転落死事件
事件名川崎老人ホーム連続転落死事件
犯人今井隼人(当時23歳)
犯行日2014年11月4日、12月9日、12月31日
被害者3人死亡
判決死刑

2014年、神奈川県川崎市の老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で、要介護の入所者3人が相次いで転落死した。施設側も警察も、当初は事故として扱っていたが、ある窃盗事件がきっかけで ”事件” であることが発覚する。

窃盗の犯人は、この施設の介護士・今井隼人(当時23歳)だったが、彼は3つの転落死があった夜のすべてで夜勤を担当していた。さらに、そのうち2件では第一発見者となっており、怪しんだ警察が追及により、犯行を認めたのだ。

今井に嫌疑がかけられた段階で、今井は自宅マンション前で報道陣の取材に応え、犯行を明確に否定していた。

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今井隼人の発言
  • 3人の転落死について「個人としてショック。誓って何もしていない」
  • 疑われていることについて「取材に応じて何も関与していないことを伝えたい」
  • 突き落としについて「私はしていません」

4.林眞須美|和歌山毒カレー事件

林眞須美|和歌山毒カレー事件
事件名和歌山毒カレー事件
犯人林眞須美(逮捕時37歳)
犯行日1998年7月25日
被害者4人死亡
判決死刑

1998年7月、和歌山で夏祭りのカレーライスに、ヒ素が混入する事件が発生。これを食べた人のうち、4人が死亡する大惨事となった。容疑者は林眞須美(逮捕時37歳)で、過去に夫が営んでいたシロアリ駆除業で使用していたヒ素が自宅にあった。

さらに、夫婦はこのヒ素を使った保険金詐欺を働いており、このような状況証拠の積み重ねで眞須美は逮捕・起訴され、裁判で死刑が確定した。眞須美は一貫して無実を主張しているが、のちに認めるようになった保険金詐欺も、当初は完全否定していた。

この事件に対する世間の関心は異常に高く、大勢のマスコミが眞須美宅の前に集結し、連日報道された。眞須美は幾度となく報道陣の取材に応じている。

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真相究明!!和歌山毒入りカレー集団殺人事件
林眞須美の発言
  • 毒カレー事件発生について「翌日の朝まで全然知りませんでした。そんな大変なことが起きてるとは知りませんでした」
  • カレー鍋のある場所には「そこには行ってないです。鍋のあるところまで歩いて行ってません」
  • ヒ素・亜ヒ酸を見たり扱ったりは?「ないですよ、そんなん」
  • 夫のシロアリ駆除業で使ったことは?「それはないですよ」
  • 保険金詐欺について「まるで私が詐欺行為をしているようにマスコミ週刊誌が騒ぐんですけど、私自身は自信をもって何もしてない事実がありますんで、堂々としてるんです」
  • 報道に対して(涙ながらに)「警察発表もないのに『2人の方がヒ素中毒だ』とか、どれだけ傷付き迷惑を被ったか、マスコミと報道に対する怒りでいっぱいです」

5.筧千佐子|関西青酸連続殺人事件

筧千佐子|関西青酸連続殺人事件
事件名関西青酸連続殺人事件
犯人筧千佐子(逮捕時68歳)
犯行日2007年12月18日~2013年12月28日
被害者4人死亡
判決死刑

カプセル入りの青酸を飲ませ、4人の男性を殺害した筧千佐子(逮捕時68歳)。目的は遺産で、被害者の4人は、夫婦関係(内縁を含む)を結んだうえでの犯行だった。千佐子と関係のあった男性は、過去にも複数人が不可解な死を遂げているが、それらについては立証できずに不起訴となった。

殺害したとされる4人についても、警察は当初、事件を疑っていなかった。だが、4人目の死亡状況に不審点があり、司法解剖したところ体内から青酸カリが検出されたのだ。

疑惑が報じられて以降、千佐子はマスコミの取材に何度か応じている。いずれも殺害についてきっぱり完全否定していたが、やましさの表れか始終目を閉じていることもあった。

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全告白 後妻業の女 筧千佐子の正体
筧千佐子の発言
  • 殺人の疑惑について「人を殺すようなアホな女じゃない」
  • 夫の連続死について「何でこうなるのっていう一言です」
  • 再婚を重ねたのは「たまたま相手が再婚願望が強かった」

相続した遺産は、総額8億円ともいわれている。

6.八木茂|本庄保険金殺人事件

八木茂|本庄保険金殺人事件
事件名本庄保険金殺人事件
犯人八木茂(逮捕時50歳)
犯行日1995年6月~1999年5月
被害者2人死亡
判決死刑

本庄市でスナックを経営する八木茂は、店の常連客2人を標的にした保険金殺人で死刑判決を受けた。八木は自身の愛人3人に店のホステスなどをさせていたが、標的となった客は、このホステスと偽装結婚させられ、多額の保険金をかけられていた。かけた保険金は総額14億円だが、このうち3億円を手にしたといわれている。

やがて八木に嫌疑がかかり、警察による捜査が始まると、八木は前代未聞ともいえる「容疑者主催の記者会見」を開くようになる。会見は自身の店舗内で行われ、参加を希望する報道陣から入場料6000円を徴収した。1500万円を荒稼ぎしたという記者会見は計203回、その様子は連日テレビで放送され、八木は時の人となった。

会見で語るのは、もちろん ”無実の訴え”。弁の立つ八木は、饒舌に冗談も交えながら、報道陣も巻き込むような空気を作り上げていた。

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完全自白 愛の地獄
八木茂の発言
  • 逮捕はないと思うかと聞かれ「間違ってもないでしょ。毒物は1000%出ませんから、僕は潔白ですから」
  • 被害者の死亡について「疑惑でもなんでもない。ただの病死なんだよ」
  • 他所で起きた保険金殺人について「被害者のためにも罪を償ってもらいたいね。悪い事したやつは刑務所に行くことになってるんだから」
  • 疑惑の人にされている状況に「あんた達がいるから俺たちは大変なことになってるんだよ」

7.畠山鈴香|秋田児童連続殺害事件

畠山鈴香|秋田児童連続殺害事件
事件名秋田児童連続殺害事件
犯人畠山鈴香(当時33歳)
犯行日2006年4月9日、5月17日
被害者2人死亡
判決無期懲役

9歳の自分の娘を川に突き落として殺害した畠山鈴香(当時33歳)。そして、その1か月後には娘の友だちだった男児も首を絞めて殺害した。

鈴香は自分で娘を殺しておきながら、事故死として扱った警察に反発するかのように、”情報を求めるビラを貼ってまわる” という不可解な行動をしている。男児を殺害したのも、娘の死を事件だと認識させるため、と供述した。

マスコミの関心が高かったこの事件は、報道陣が鈴香の実家前に集結して、事件の動きを注視していた。鈴香はそんなマスコミに激高し、声を荒げるシーンがテレビでも流された。そんな中、彩香ちゃんの四十九日にあたる日、鈴香は突然約30人の報道陣を実家に招き入れ、会見を開いている。

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慟哭!!秋田連続2児童殺害~鈴香事件~
畠山鈴香の発言
  • 男児の遺体発見を受けて「自分の娘も殺された」
  • 娘は事故死との判断に「警察は、もう一度捜査してほしい」
  • 自身の無実を印象付けようと「下校する子供たちを目で追う、不審な車の男を目撃した」

8.荒木虎美|別府3億円保険金殺人事件

荒木虎美|別府3億円保険金殺人事件
事件名別府3億円保険金殺人事件
犯人荒木虎美(当時47歳)
犯行日1974年11月17日
被害者3人死亡
判決死刑

1974年8月、荒木虎美は保険金殺人の標的にする目的で、ひとりの女性と結婚した。3か月後、荒木は家族を強引にドライブに連れて行き、夜になって別府市のフェリー岸壁から家族を乗せたまま車を転落させた。

荒木は自分だけ車から脱出して救出されたが、家族3人は死亡した。当初、世間は荒木に同情的だったが、結婚して間もないことや家族にかけられた”多額の保険金”のことが知れると、流れは一気に変わった。

焦った荒木は、フジテレビの当時の人気ワイドショー「3時のあなた」(12月11日放送)に出演し、身の潔白を訴えた。しかし、出演者に疑惑の言葉をかけられると激高し、生放送中にもかかわらずスタジオを退室、テレビ局の一室を借りて記者会見を行った。会見は荒木の独壇場で、事件の発端から捜査の方法まで、時には記者の質問を制してまで整然と話し続けた。

だが、会見終了後、フジテレビを出た荒木を待っていたのは警察だった。荒木はその場で逮捕となった。

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一・二審死刑、残る疑問―別府三億円保険金殺人事件
荒木虎美の番組内の発言
  • 車の転落時の説明で「泳ぎながら『車の中に家内と子供たちが閉じ込められている』と言ったら、『大変だ、110番しろ』と言う声を聞いたんです」
  • 上記発言に対し「泳ぎながら聞こえるのか?」と疑問を呈されて
    「本人の言うことと他人の言うこととどっちを信じるんですか」
    「信じられないなら、自分で水中に飛び込んで実験してみたらどうです」
    「もうテレビには出ませんよ」
    「当の本人を呼んでおいて、失礼じゃないか。私は答えない」

9.勝田清孝|勝田清孝連続殺人事件

勝田清孝|勝田清孝連続殺人事件
事件名勝田清孝連続殺人事件
犯人勝田清孝(逮捕時34歳)
犯行日1972年9月13日~1983年1月31日
被害者8人死亡
判決死刑

勝田清孝は、消防士として優秀な功績を挙げながら、連続強殺魔という裏の顔を持っていた。1972年9月からの約5年間で5人の女性宅に押し入り、絞殺したうえで金品を奪っていた。被害者のほとんどは ”金を持っていそうな” 水商売の女性だった。

その後、猟銃を盗んで以降、ターゲットは「仕事で大金を扱っていそうな男性」に替わる。勝田は1977年12月から1982年10月にかけ、スーパーマーケットの店長など3人の男性を殺害して多額の金品を奪った。

このように8人も殺害した勝田だが、4件目の殺人から6日後となる1977年7月6日、驚いたことに妻と一緒にテレビの視聴者参加型のクイズ番組に出演していた。これにみごと優勝した勝田夫妻は、賞金8万円と商品券10万円分を獲得している。

勝田はこの番組内で、以下のような言葉を残している。(当然だが、事件とは無関係のたわいない会話である)

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勝田清孝事件―冷血・連続殺人鬼
勝田清孝の番組内での発言
  • 消防士の仕事について聞かれ「うちの消防署では、本格的に訓練に入るのはひと月前ぐらいからですね」
  • 女性の好みについて「僕はヤセ型のほうが好むんですわ」
  • 妻について聞かれ「顔は毎日見飽きてるけど、スタイルは100人中10番で合格ですわ」

10.関根元|埼玉愛犬家連続殺人事件

関根元|埼玉愛犬家連続殺人事件
猪瀬直樹氏と対談する関根元
事件名埼玉愛犬家連続殺人事件
犯人関根元(逮捕時51歳)
犯行日1993年4月20日~8月26日
被害者4人死亡
判決死刑

犬の繁殖ビジネスを手がけ、その取り引きでトラブルとなった相手を次々と殺害した関根元(逮捕時50歳)。殺害後は遺体を徹底的に解体することで証拠を隠滅した。関根はこれを ”ボディー(遺体)を透明にする” と表現していた。

関根は少年時代から「ホラ吹き」と呼ばれるほどの嘘つきで、そのうえ口もうまかった。そんな関根に被害者たちは騙され、法外な値段で繁殖用の犬を購入したのがトラブルのきっかけだった。マスコミもその脚色された異色の経歴を信じ、一時期は多数の取材依頼があった。

だが、関根のまわりで複数の人が ”消えて” いることから、警察も捜査を開始。まずは共犯の従業員を逮捕し、この証言から関根も逮捕となった。

以下は「男のBEタイム」(テレビ東京系1988年4月~1989年3月放映)という番組で関根元が猪瀬直樹氏と対談した際の語録である。(経歴は詐称、猛獣の話もかなり誇張している)

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勝田清孝事件―冷血・連続殺人鬼
関根元の発言
  • 狼は怖くないかとの質問に
    「狼は犬よりも忠実」
    「今の人間に欠けている義理人情を、狼から教わることもありますね」
  • 猛獣が好きという話題に
    「群馬の山を買い、ライオン4頭、黒ヒョウと普通のヒョウ、ジャガー、チーター、ベンガルトラとシベリアトラなど48頭を趣味で飼っている」
    「(上記猛獣たちに)エサを食べさせるために働いている」
  • 経歴を聞かれ
    「若い頃、アフリカのケニアに11年居た。人間より動物と暮らしたかった」
    「アラスカに単身8年行って、40歳頃に日本に帰ってきた」
  • 8年間のアラスカ一人暮らしは人恋しくなかったかと聞かれ
    「動物のほうが恋しいですね」
    「親不孝という言葉がありますけど、私の場合は子不幸です」
    「(自分は)人間的にはあまり優れてないんじゃないですかね」
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